かもめブックス @神楽坂

大学在学中、一年半ほど神楽坂に暮らしていた時に「かもめブックス」というブックカフェにほぼ毎日出入りしていた。気に入った本があれば購入することもあったけど、立ち読みで満足してしまうほど長時間居すわる日が多かった。当時テレビを持っていなかった私の一番の情報源がこのお店に詰まっていた。以前、かもめブックスの近くに住むために神楽坂へ引っ越す人もいると何かの記事で目にした。今となっては、その人の気持ちがとてもよく分かる。


東京メトロ東西線・神楽坂駅の矢来町出口から10歩ほど。晴れた日の空によく映える水色の庇が目印。手前がカフェスペースで、奥に進むにつれて様々なテーマをもとに選書された本が並んでいる。テーマと言っても、"経済"や"文庫"といったありきたりなものではない。曜日ごとに変わるものもあれば、子どものころに置いてきた冒険心をくすぐるような言葉が本棚の隅に小さく記されている。「人を動かす企画力って、こういうことか!」と、お店の本棚を眺めながら学んだ。

本を読むのと同じくらい面白い発見が店内のあちこちに転がっている。



カフェの食事は、学生にとっては少し背伸びした価格帯だけど、眠たい休日の昼下がりにほおばるプリントーストは絶品だ。普段あまり飲まないコーヒーもとびきり美味しく感じてしまう。暑い夏の日に出てきたピスタチオのアイスクリーも濃厚で、夏が好きになった。店員さんもみんな笑顔が素敵で、さりげない気遣いにいつも癒された。


どんな豪邸に住むよりも、良い本屋のそばで暮らす方が、とびきり贅沢だと思う。外出自粛が解けたらふらりと寄りたい場所の一つだ。



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